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「サマータイムレンダ」2巻ー島を覆う恐怖、加速する謎とスリル

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和歌山の離島で、住民たちとひっそり入れ替わっていく「影」。ループして時間を繰り返す主人公の前には、死んだはずの義妹が…。

田中靖規さん描くSF・サスペンス・ホラー・ミステリー「サマータイムレンダ」、待望の2巻です。

「サマータイムレンダ」2巻レビュー

義妹・潮の死をきっかけに故郷の離島に戻った主人公・慎平。人と入れ替わる「影」に殺されるも、原因不明のタイム・ループにより数日前の世界へ。

以後、もうひとりの義妹・澪を守るために奔走する慎平。しかし祭の夜、浜辺であったのは死んだはずの潮。というところから2巻スタート。

しかし攻撃的な影たちと異なり、なぜか生前と変わらぬ様子の潮。再会の喜びからか、勢い余って慎平に告白w。どうやら自分が死んだとは認識していない?

澪や友人たちに会いたがる潮=ウシオを抑える慎平だが、自由奔放に動き回る彼女は勝手に皆の前に。混乱する澪たち。しかし影の魔の手が意外なところに…。

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一方、神社の境内で再び澪の影に襲われる慎平。カワイイ顔に似合わぬ残虐な影がコワイ。そして意外な人物がすでに影になりかわっていて…。

「もうじき…オカアサンが起きて来る」と謎の言葉をつぶやく影。容赦なく慎平の体を傷つける。

そんな慎平の窮地を救ったのは、フェリーで乗り合わせ、「1週目」で影に殺されたあの女性。どうやら彼女は影の倒し方を知っており、そして「慎平を助けに来た」という。

味方らしいが、一人称が「僕」(時おり「僕たち」とも)であったり、謎もまた多き女性。巨乳と同じぐらいその素性が気になる存在。

しかしやがて、島を覆い尽くさんとする影の勢力。慎平は澪を、潮を、島を救うことができるのか…!?

…という感じの第2巻。1巻という導入部を経て感じたのは、島を侵食する影たちによるパニック・ホラー要素。加速する恐怖、スピード感があってドキドキします。

そして影の生態・ルールなど、徐々に判明してきたこともあるのですが、同時に深まった謎や、新たな疑問なども発生。このバランスが絶妙で、全編を通してゾクゾクが止まりません。面白いわ…!

巻末には「記録」と題して、物語の謎を解き明かすための「ヒント」を収録。夏祭りのポスター、慎平がまとめた時系列のメモ、メインキャラクターのプロフィールなど。サスペンス・ミステリー風味も、1巻より変わらずいい味を出しています。

カバー裏にも物語に関わりのある「本」の記録が載っており、ニクい作り(電子書籍版も収録しているので電書派も安心を)。

というわけで「サマータイムレンダ」2巻。1巻をさらに上回る勢いと謎が、読者に迫ってきます。未読の方はぜひ1巻よりどうぞ

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