「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」が面白い!7つのおすすめポイント

「ジョニー・ライデン」と言えば、思い出すのは懐かしのプラモデル。初代ガンダムからZガンダムの期間で、数多くのMSV(モビルスーツバリエーション)が展開されましたが、ジョニー・ライデンはその中で設定されたジオンのエース・パイロットの一人です。

そしてそのジョニー・ライデンと思われる男を主人公としたガンダム漫画が、「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」です。

作者はArk Performanceさん。本記事作成時、13巻まで刊行されています。当時は「ジョニー・ライデンって誰?」とか思ってましたが、数十年の時を経てその名を冠した漫画が登場。感慨深いです。

そんな「ジョニー・ライデンの帰還」ですが、なかなか同世代の人は手に取らない、手に取りにくい漫画ではないかな?と少し懸念。そこで本記事では、ガンダム~Z・ZZ~逆シャア世代の人に「ジョニー・ライデンの帰還」のおもしろさをご紹介します。

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本記事の簡単なまとめ

時間の無い人のための簡易まとめ。「ジョニー・ライデンの帰還」がおもしろいポイントとしては、

  • MSVがいっぱい出るよ
  • キャラクターが渋くてカッコいいよ
  • サイド・ストーリーらしい謎要素がたくさんあるよ
  • もちろん戦闘シーンは大迫力
  • ガンダムファンおなじみのキャラクターも出演
  • MS解説が通好みでおもしろい
  • ガンダム世界を繋ぐ役割があるよ

というところ。

宇宙世紀世代のいろいろな要素をふんだんに散りばめ、MSもキャラクターも魅力的。そしてストーリーもおもしろい!という、クオリティの高いガンダム漫画です。

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(1) (角川コミックス・エース)著者:Ark Performance出版社:KADOKAWA / 角川書店発行日:2013-10-28

「MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」概要

「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」は、KADOKAWAの月刊誌「ガンダムエース」に長期連載されている漫画。作者は漫画家ユニットArk Performanceさん。

同誌掲載のMSV(モビルスーツバリエーション)企画「MSV-R」(現在は終了)の公式続編という位置づけ。舞台は宇宙世紀0090年。ZZ(UC0088~89)と逆シャア(UC0093)の間です。

主人公は地球連邦軍FSS所属のレッド・ウェイラインリミア・グリンウッド。FSSはFederation Survey Serviceの略で、MSなど機動兵器の調査を行う組織です。

物語はレッドがシミュレーション中に、謎の青いゲルググから「帰還おめでとう、ジョニー・ライデン」のメッセージを受け取る、というところからスタートします。


[Ark Performance 著 KADOKAWA「機動戦士ガンダムMSV‐Rジョニー・ライデンの帰還」1巻より引用]

その出来事を発端に、一年戦争における伝説的なジオン軍パイロット「ジョニー・ライデン」の謎を追うレッド達。

調査の過程で、ジョニーが所属していたジオン軍のエース部隊「キマイラ隊」、そしてキマイラが守っていたと言われるザビ家の財宝「ミナレット」の存在を知ります。

やがてミナレットを巡り、連邦軍と民間軍事会社「テミス」が衝突シャア率いる新生ネオ・ジオンも情報を嗅ぎ付け参戦。

キマイラの盟約に守られた「ザビ家の復讐装置」の正体とは?そしてレッドはジョニー・ライデンなのか?

…というのが主なストーリー。なおタイトルは「ジョニー・ライデンの帰還」ですが、レッド=ジョニー・ライデン?というクエスチョンがチラチラしつつも、真実はいまだ謎、というところです。

7つのおすすめポイント

ここからは本題、「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」がおもしろい、7つのポイントです。

1. MSVなど旧機体の活躍

本作で活躍する機体の多くは、MSV系列のもの

高機動型ゲルググ、ジム・キャノンなどMSV群、ラムズゴック、ドム・マーメイドなどMSV-R群、アクト・ザク、ヘビーガンダムなどMS-X群、その他、アッガイ、ハイゴッグ、ジム・クゥエルなどなど。

設定としては後付のものもありますが、ベースとなるMSは、ガンダムの歴史の中では古い機体ばかりです。


[Ark Performance 著 KADOKAWA「機動戦士ガンダムMSV‐Rジョニー・ライデンの帰還」11巻より引用]

新登場の強力なMS・MAが活躍するのも新作ガンダムの魅力ですが、「(設定上の存在だった)あのMSが動いている!」というのも、旧ガンダムファンにはたまらない魅力。

なお外見はジオン製の旧式MSでも、コクピットは全天周モニターだったり、操縦桿がアームレイカーだったりするのが今風で細かい。

2. キャラクターが渋カッコいい

少年・少女がメインの新作ガンダムについていけない…。

そんな方も安心!本作に登場するキャラクターの多くは、一年戦争時代から軍籍だった人物ばかり。ベテランパイロットならではの渋みを持ちます。主人公のレッドも見た目は若いですが、UC0056年生まれなので物語上は34歳の設定。

またジョニー・ライデンをとりまく、キマイラ隊出身者もしかり。キマイラのエースパイロットで、現在は民間軍事会社テミスの社長というジャコビアス・ノードはその代表格。ロン毛でチョビヒゲのナイスなおっさん。スナイパー仕様のゲルググ・キャノンという、通好みの機体に搭乗します。

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(9) (角川コミックス・エース)著者:Ark Performance出版社:KADOKAWA / 角川書店発行日:2014-09-26

ジョニー・ライデンを名乗る少女、「イングリッド0(通称ジョニ子)」のような若いキャラクターも登場しますが、基本的にはベテランパイロット・軍人が物語の中心。大人のガンダム!を楽しめます。

3. 謎要素

TVシリーズのガンダムと言えば、おおむね軍VS軍の戦いが描かれるわけですが、それにとらわれないのがガンダム・サイド・ストーリーのいいところ

漫画「ジョニー・ライデンの帰還」では

  • レッド・ウェイラインはジョニー・ライデンなのか?
  • エースのみで構成されたキマイラ隊の創設目的は?
  • ジョニー・ライデンを名乗る少女の正体は?
  • ザビ家の財宝「ミナレット」とは何か?
  • 「ザビ家の復讐装置」とは?

など、一年戦争を発端にした謎要素が、物語のそこかしこに散りばめられています。ドンパチとはまた異なる、長い歴史を持つガンダムの世界だからこそ楽しめる魅力があります。

4. 迫力の戦闘シーン

もちろん戦闘シーンも手抜きなし。クオリティの高い、スピード感あふれるバトルが物語のそこかしこで展開。映像作品に劣らない迫力を見せつけてくれます。

印象的なのは第8巻冒頭の戦闘シーン。


[Ark Performance 著 KADOKAWA「機動戦士ガンダムMSV‐Rジョニー・ライデンの帰還」8巻より引用]

ジャブロー上空を飛行するヴァースキ大尉のギャプラン。全天周モニターで周囲を睥睨しつつ僚機に指示、地上を移動するジムと対象的にバーニアをふかして一気に移動…といった、アニメさながらの流れるような描写。これぞガンダム!な空気。

また10巻冒頭では、ジョニーのゲルググとイングリッド0のヘビーガンダムが激突。2機はZや逆シャアでファンがかつて見た、ニュータイプの戦いで表現される「あの光」に包まれます。


[Ark Performance 著 KADOKAWA「機動戦士ガンダムMSV‐Rジョニー・ライデンの帰還」10巻より引用]

「人の意思を伝えるのがサイコミュでしょ?」
「そして人の想いを集め強めるのがバイオセンサーというシステムなら!」

宇宙世紀ガンダムのカッコよさが詰まった、イングリッド0のセリフ。ガンダムファンなら心を揺さぶられるものがあります。「ジョニー・ライデンの帰還」屈指の名シーン。

5. マニアックなキャラクターも登場

長い歴史の中で登場した「あの」キャラクターも、そこかしこで主要な役割を担います。一番の大物は連邦軍高官であるゴップでしょうか。

…知らない?初代ガンダムファンの方には、「ジャブロー司令部でブライトとミライに接見した人物」と言えばピン!と来るでしょうか。ティターンズ紛争を経て、なお力を持つゴップ。本作でも重要なポジションを担います。

他にもZZで登場したアナハイムの技術者ミリィ・チルダ―や、逆シャア他に登場のネオ・ジオン文官ホルスト・ハーネスなど、ガンダム好きならばニヤリと来るサブキャラが登場します。

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(4) (角川コミックス・エース)著者:Ark Performance出版社:KADOKAWA / 角川書店発行日:2013-10-28

そして忘れちゃならん有名パイロット、連邦軍特殊部隊ナイト・イェーガー隊の中隊長であるヴァースキ大尉

もう表紙絵でネタバレしてますが、そう、元ティターンズのヤザン・ゲーブル大尉ですね。名前を変えて連邦軍に復帰したヤザンさん、ティターンズ時代は「野獣」として破天荒なイメージがありましたが、本作では実に有能な指揮官ぶりを発揮しています。

パイロットとしての腕にもますます磨きがかかり、ユーマ・ライトニング、ジャコビアス・ノードといった、元キマイラのジオン軍エース・パイロットと互角以上の戦いを繰り広げます。渋い。

戦闘以外にも魅力を発揮するヤザン先生。イングリッド0とその養父であるゴップとの会見で、野獣らしからぬ魅力を発揮

別れ際、ゴップに「『パプテマス・シロッコ』はどんな男だったかね?」と聞かれるヤザン。


[Ark Performance 著 KADOKAWA「機動戦士ガンダムMSV‐Rジョニー・ライデンの帰還」7巻より引用]

ヤザン先生の答えは…これは本編を見てのお楽しみ。Zファン必見のシーンです。

6. 通好みなMS解説

この「ジョニー・ライデンの帰還」、MSV(MSV-R)との連動企画なだけあって、随所にメカニックの解説が入ります。それが通好みで実におもしろい

  • Gファイターは拡張性の高さから、新たなユニット開発が行われ長期運用されている
  • 高いステルス性と運動性を持つ、アッガイのポテンシャル
  • ジオンが使用していた光学機器類は、ミノフスキー粒子下では連邦軍羨望の的であり、戦後の連邦製MSにモノアイテクノロジーが多く採用された
  • 戦術的な有用性からの可変MS・MA開発過程
  • ジオン軍による水陸両用MS開発の拡大と、比して連邦製のそれが少なかった理由

といったメカニック解説が、「FSSの調査書」という形式で随所で紹介されます。

まあ後付けな部分もあるとは思うんですがw、それでもなるほどと思わせる説得力があって、読み応えが。

7. ミッシングリンクとしての役割

初代ガンダムからZまで約7年。ZZから逆シャアまで約5年。通して約13年少しのガンダム世界。

初代ガンダムでジオン公国は連邦軍に破れ、以降、数度の反乱を経て、UC0093年にシャアによる再度の反乱を試みます。

でも、敗戦国がそんなに何度も反乱を企てられるものなのか?というのは素朴な疑問。

しかしそれも「ジョニー・ライデンの帰還」で、実にそれらしい説明が劇中にあります。

シャアがティターンズ紛争時にクワトロになったように、元ジオンの軍人はどのように地下、または連邦に潜ったか?そして一年戦争後、どのようにジオンは復興を遂げたか?

など、Z・ZZの時代を経て、逆襲のシャアにつながるキーワードが多数ちりばめられています。宇宙世紀ガンダムの各時代をつなぐミッシングリンクとしても魅力のある物語です。

まとめ

というわけで宇宙世紀ガンダムが好きな方におすすめなガンダム漫画、「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」が面白い7つの理由、でした。

まだまだ語り尽くせないところもありますが、作画・ストーリーともガンダム漫画としては屈指の出来。未見の方にぜひ手にとっていただきたい作品です。

そして最後に一言。ヤザン先生の活躍が読めるのは「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」だけ!

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(1) (角川コミックス・エース)著者:Ark Performance出版社:KADOKAWA / 角川書店発行日:2013-10-28

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