このガンダム漫画がおもしろい!おすすめガンダムコミック(宇宙世紀編)

この記事は約18分で読めます。

一昔前のガンダム漫画と言えば子供向けで、クオリティもそれなり、というものが多かった気がします(それはそれで味わい深いのですが)。

しかし近年、一般の漫画と較べても遜色ない、むしろおもしろい!と自信を持って勧められるガンダム漫画が増えてきました。

というわけで、私がこれまでに読んでおもしろかった、おすすめのガンダム漫画です。私は宇宙世紀(UC)世代なので、宇宙世紀が舞台の作品をご紹介。ざっくり時代で区切っています。

一年戦争~Z以前

機動戦士ガンダム THE ORIGIN

アニメの初代機動戦士ガンダム・Zガンダムなどで、キャラクターデザインその他を務められた安彦良和さん。その安彦氏自らによるファースト・ガンダムのコミカライズ。映像化もされているので超有名ですね。「ガンダム漫画」としては外せません。

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」は、ただ単に一年戦争をなぞるだけの物語にあらず。キャスバルやアルテイシアが、シャア・セイラになるまで。若きザビ家の兄弟たち。シャアとガルマの出会い。MSが戦局で重要な地位を占めるようになった過程…。

といったアニメ本編では語られなかった部分が、当時「機動戦士ガンダム」製作に大きく関わった安彦氏本人によって補完されているのが、その大きな魅力。

また「アリオン」「ヴイナス戦記」「虹色のトロツキー」などの漫画作品を手がけ、漫画家として確固たる地位を築いている安彦良和さん。その圧倒的な描写力にて描かれる「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の世界は、他のガンダム漫画とは一線を画す迫力・美麗さがあり。

ガンダム初心者はもちろん、ファーストガンダムはアニメで見たから大体知ってるよ、という方にも読んで欲しい作品です。

ちなみに「THE ORIGIN」本編は23巻までで、最終24巻は番外編。テレビアニメのカイとミハル回で心残りだった「あの事」が回収されていたりと、ファースト世代必見のボーナス巻となっています。

機動戦士ガンダム サンダーボルト

「MOONLIGHT MILE」の太田垣康男氏描く、完全オリジナル・ストーリーのガンダム漫画。

一年戦争末期、地球連邦軍VSジオン軍の決戦の最中、サンダーボルト宙域にて繰り広げられる、FA(フルアーマー)ガンダムVSサイコ・ザクの激戦を皮切りに、一年戦争後、謎の宗教組織「南洋同盟」に渡ったサイコ・ザクを巡る連邦・ジオン・南洋同盟の三つ巴の戦いが展開されます。

リアルなメカニック、そして「アトラスガンダム」「ガンキャノン・アクア」「リユース・P・デバイス装備高機動型ザク(サイコ・ザク)」などの、魅力的なMSが多数登場。

キャラクターも、一癖二癖あるやつばかり。強気な主人公・イオ・フレミング、はねっかえりのWAVE(女性士官)ビアンカ、義足・義肢でサイコ・ザクを操るもうひとりの主人公・ジオンのダリルなど、テレビアニメとは一線を画すユニークな人物たち。大人向けのハードなSFストーリーが楽しめます。

連載も長期化、単行本巻数も二桁に突入し、その人気がうかがえます。新たなガンダム世界を創造する、新世代のガンダム漫画と言えるでしょう。

機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画

もう少しあとで紹介する「機動戦士ガンダム MSV‐R ジョニー・ライデンの帰還」の作者・Ark Performanceさんによる「機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画」全4巻。

終戦が近いサイド3・ジオン公国において、密かに進行するギレン・ザビ暗殺計画。計画を発動した「レギンレイブ」の正体と、事件の真実を追う公安警察の捜査官を描いた、ガンダム漫画の中でも異色の作品。

何が異色かって、3巻終盤までMS戦がほとんど描かれない、というガンダム漫画にあるまじき展開。よく連載が成り立ったな(笑)。しかし描かれる内容は、しっかりと「ガンダム」しているところが流石のArk Performance。

連邦対ジオンの戦いの裏、軍部ではこんな陰謀が進行していたのかもしれない、と思わせるサスペンス展開を、「ペズン計画」や「セシリア・アイリーン」などガンダムファンならニヤリとする小ネタを仕込みながら描きます。

最終4巻ではそれまでとは一転、迫力のMS戦も。B3グフVSガルバルディの戦いは必見。ジオンの少年兵フィーリウスら、「ジョニー・ライデンの帰還」にゲスト登場する人物たちも要チェック。

機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク

「THE BLUE DESTINY」や「コロニーの落ちた地で…」など、過去にガンダムの外伝ゲームが様々なプラットフォームで発売されました。

それら6作品と、新作「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」を収録し、2014年に発売されたPS3ゲームが「機動戦士ガンダム サイドストーリーズ」。その「ミッシングリンク」のコミック版が本作です(ややこしい)。

上官殺しやスパイ容疑のある連邦内のはみ出し者を集め、自軍内の粛清など危険任務を遂行する特殊部隊「スレイヴ・レイス」。

彼らは司令官グレイヴの裏切りにあい、新型MS「ペイルライダー」を差し向けられる。自らの生き残りをかけ、ジオン軍のマルコシアス隊と手を組んだスレイヴ・レイスたちが、グレイヴへの反撃を開始する、といったストーリー。

安彦良和風の作画をする作者・おおのじゅんじ氏は、画力もバツグン。ガンダム漫画としてクオリティ高いです。っていうか知らずに読んだら「安彦氏の新作?」と間違えるかも。

登場するMSも通好みのものばかり。陸戦型ガンダムをベースにしたスレイヴ・レイス(※機体名)、ペイルライダーといった新作MSの他、イフリート、ガンダム・ピクシー(知ってる?)といった、ゲームに登場したMSが大活躍。

ペイルライダーには「EXAM」(※ブルーディスティニー搭載)の後継「HADES」が搭載されている、といった設定なども、外伝好きにはたまらない内容。全4巻と読みやすい巻数でおすすめの、隠れた名作ガンダム漫画です。

機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのメモリーより-

のちにご紹介する「機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-」と同じく、カイ・シデンを主人公に据えたデイアフタートゥモロー第二弾(刊行はこちらが後)。

サイド3のコロニーで開催される「ホワイトベース展」(!)。そこにオブザーバーとして招かれたカイが、展示物を見ながら一年戦争を振り返る、という趣向。

カイの記憶から呼び起こされる、テレビアニメでは描かれなかった一年戦争時のホワイトベース・クルーの様子。ああ、ひょっとしたらこんな会話が交わされていたかもしれないな、と感じずにはいられない内容に、ファーストガンダム・ファンならばこみ上げるものが。

MSのアクションの無いガンダム漫画ですが、その後のジョブ・ジョンやウォン・リー、そしてF91のロイ・ユングもゲスト出演するなど、ガンダム世界を幅広く網羅したその内容は、実に濃厚。

ところでカイとセイラの間で交わされた、ミハルとその兄妹の話って、ひょっとしたらORIGINの24巻とも関連があるのかな…。ということを読み直して気づいた。

Z・ZZ以降~逆シャア以前

機動戦士ガンダム MSV‐R ジョニー・ライデンの帰還

初代ガンダムファンなら皆知っている、MSV(モビルスーツバリエーション)。そのMSVに端を発したMSV-R企画をベースにした新作ガンダム漫画が、「機動戦士ガンダム MSV‐R ジョニー・ライデンの帰還」です。

「ジョニー・ライデンの帰還」の舞台はUC0090年。ZZと逆シャアの中間ぐらい。地球連邦軍の兵器調査組織FSSに所属する、レッド・ウェイラインとリミア・グリンウッドを軸に、「ザビ家の復讐装置」の秘密を描くガンダムのサイド・ストーリーです。

レッドは一年戦争時のジオン軍エース・パイロット「ジョニー・ライデン」なのか?ジオンの特殊部隊「キマイラ隊」が秘匿した、ザビ家の財宝「ミナレット」とは?といった数々の謎が、迫力のMS戦を絡めて描かれます。

ストーリー・作画ともに、高クオリティなガンダム漫画。しかし本作の大きな魅力は、何と言っても「ゲルググ」に有り。ガンダムも登場しますが、特にゲルググ好きにオススメしたい一作。Zガンダムの雄・ヤザン先生も大活躍するよ!

機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-

ジャーナリストとなった元WBクルー、カイ・シデンを主人公にしたガンダム・サイド・ストーリー「機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー」。一年戦争~Z~ZZ間の話中心。

フラウ・ハヤト・ミライらホワイトベース・クルーや、レコア・ベルトーチカなどZのサブキャラクターとの会話・出来事を通して、カイ・シデンがガンダム世界の補完・再構築を行うオムニバスです。

MSによるアクションシーンはほとんどなく、カイとゲストキャラクターの会話によって物語が進むみます。ゲーツ・キャパやナミカ―・コーネル、アジス・アジバといった、マニアックな人物たちも登場。

ディジェにツイン・アイ用のソケットが付いていた話など、ユニークな設定の話が満載。ガンダムのコミックとしては異色の部類に入る、大人のガンダム漫画。アニメの裏側のガンダム世界では、カイ・シデンがこんな風に動き回っていたに違いない、と思わせる作者・ことぶきつかささんの手腕が素晴らしい。

機動戦士ゼータガンダム1/2(ハーフ)

グリプス戦役時の裏側で起こっていた「かもしれない」出来事を描く、長谷川裕一さんの「機動戦士ゼータガンダム1/2(ハーフ)」。絶版となっていましたが、2020年1月に電子書籍化されました。

主人公はエドガー・エドモンド・スミス。ティターンズのテスト・パイロットであった第一話を経て、後にカラバ・エゥーゴの一員となった彼。可変MSのテスト機・1/2Z(ハーフゼータ)を駆り、様々な戦場に関わっていきます。

この主役機・ハーフゼータがおもしろい。フライングアーマー+簡易変形のMS、といった体で、リ・ガズィの一歩手前という感じ。可変MS・MAの黎明期であったZガンダム時代に、「あ、こんな機体があったかも…」と思わせる、妙に存在感のあるMSです。

Zガンダムの裏側でいかにも進行していたであろう、と感じずにはいられないストーリーも秀逸。特にエドガーがMk-2のテストパイロットとして、「ハーフガンダム」と戦う第一話がおもしろい。カミーユがサイド7を脱出する前の話ですが、歴史を動かす歯車の一つとなったかもしれない物語。正史への組み込み方がウマイなぁ、と感心。

なお本単行本には、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」に登場の名物キャラクター、ウモン・サモンが主役を務める「番外編」を収録。クロボンのファンは、若きニュータイプ(?)・ウモンの活躍をチェックしてみてください。

ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム

これはオススメ、というにはアンダーグラウンド過ぎる漫画なんですが(笑)。

昔、玩具店などで「模型情報」という薄い雑誌が100円ぐらいで販売されていたのをご存知でしょうか。これはその模型情報に掲載されていた、「機動戦士ガンダム ダブルフェイク」の単行本。復刻・再編集を経て電子版でも手に入るようになりました。

時代はZZ~逆シャア間。コロニー公社の下請け会社所属、ダリー(ダリー・ニエル・ガンズ)は大のガンダム好き。寄せ集めのジャンクパーツでハンドメイドのガンダム「Dガンダム」を作るほど。

そんな彼がDガンダムで、偶然ネオ・ジオン残党「カラード」を撃退。そのまま連邦の巡洋艦「アラハス」にスカウトされ、成り行きでカラードと戦うことに…というストーリー。

コメディチックなノリは好き嫌いの分かれるところだと思いますが、ZZに登場したネオ・ジオンの女性士官イリア・パゾムも登場したり、ファンならニヤリとする配役も。

また逆シャアのドーガ・シリーズにつながるMSや、ズサ・ダイン、ガザW(ウィラ)といったZZの流れを組むメカニックなども登場し、MSVとしても見どころの多い作品です。

ゲーム「Gジェネ」に登場した「Dガンダム」が気になった方、オリジナルはこの「ダブルフェイク」です。

逆シャア以降~F91以前

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン

今でも絶大な人気を誇るガンダム映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」。その富野由悠季監督自身による映画脚本の第一稿を元にしたモチーフ小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」が、30年の時を経てコミック化。全7巻完結。

登場人物名やモビル・スーツ設定など、映画版と若干異なる部分を持つベルトーチカ・チルドレン。ビジュアルや物語進行など、基本的なラインは映画版「逆シャア」を踏襲しています。

その上で、2時間の映画とは異なる速度・丁寧さで、じっくり描かれる物語。ネオ・ジオンやロンド・ベルの作戦展開などがわかりやすく、映画を見た人のおさらいにも最適です。

そして後半は、「ベルトーチカ・チルドレン」ならではの展開。Hi-νガンダム対ナイチンゲールという、これまで設定のみだったMSが躍動。アムロとシャア、手に汗握る二人の対決が描かれます。

また気になるのは、映画版とは異なるヒロインである、ベルトーチカの運命。アムロの子をその体内に宿した彼女が、逆シャアの世界にどのような影響を及ぼしていくのか。MS戦・艦隊戦も迫力があり、逆シャアのコミカライズとして、ガンダム漫画として、納得の出来です。

F91以降

機動戦士クロスボーン・ガンダム

劇場版アニメ「機動戦士ガンダムF91」は、アムロとシャア、二人の影響がなくなった宇宙世紀が舞台の初めてのガンダム作品。宇宙世紀0123年の連邦VSクロスボーン・バンガードの戦いを、主人公シーブック・アノーとセシリー・フェアチャイルドを中心に描いた映像作品です。

そのF91の世界観を受け継ぎ、さらに10年後のガンダム世界を描いたのが「機動戦士クロスボーン・ガンダム」全6巻。作者は代表作「マップス」などでSF漫画に定評のある、長谷川裕一さんです。

舞台はUC0133。敵となるのは、地球への侵攻を目論むクラックス・ドゥガチ率いる木星帝国(ジュピター・エンパイア)。それを防がんとするのは、本名であるベラ・ロナを名乗るセシリーと、キンケドゥ・ナウと名を変えたシーブック率いる、宇宙海賊クロスボーン・バンガード。

Fシリーズの流れを汲んだ主役機、ドクロのマーキングが特徴的なクロスボーン・ガンダムX1~X3が、独自の進化を遂げた木星帝国のMS・MAたちと、地球の命運を賭けて激戦を繰り広げます。

物語の主人公はキンケドゥとベラではなく、その戦いに巻き込まれて海賊となったトビア・アロナクスと、木星の王女ベルナデット(テテニス・ドゥガチ)。次代の宇宙世紀を担う若き二人の出会いと成長が、ガンダムでありながらガンダムらしからぬ新鮮さを生み出しています。

歴史ある宇宙世紀ガンダム・シリーズに、長谷川裕一さん独特の熱血感あふれる勢いが注ぎ込まれた、ある意味、異色のガンダム漫画。しかし後に続くクロスボーン・シリーズの基盤を見事に形成した作品です。

機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人

無印「機動戦士クロスボーン・ガンダム」から3年後のUC0136。木星帝国の新たな牙が地球を襲う!クロボン直系の続編「機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人」です。

前作でクロスボーン・バンガードと木星帝国の戦いは一応の決着を見ます。しかし新たに木星の総統となったカリストは、コロニーレーザーを使った木星圏から地球への直接攻撃「神の雷」計画を画策。

戦いから離れ運送業を営むトビアたち海賊は、カリストの姉でありベルナデットの義母であるエウロペからその計画を察知。7人の戦士を集めて片道切符の帰れぬ戦いに挑む―という全3巻。

まずは短期間で木星へ到達するための「足」を探すトビアたち。その過程でミノフスキードライブ搭載の実験型MSが登場。「光の翼」といったワードも出て、Vガンダムと地続きの世界観が垣間見えるところが、ファン心理をくすぐります。

そして死地へ赴く7人の戦士を探す旅。ここで登場するのは、前作で活躍した「あの人」たち。F91以降の世界を築き上げる、長谷川裕一ガンダムの世界。シリーズものならではのおもしろさがあります。

しかし終盤で、木星のためにある決意をするベルナデット=テテニス。それを告げられたトビアの気持ちと行動は?ガンダムらしさを損なわず、そこに少年少女の真摯な姿勢を織り込む長谷川節は、本作でも健在。

そして迎える激戦の結果は―、といった「鋼鉄の7人」。トビアを主人公としたクロスボーンの話は、ひとまず本作でおしまい。その流れは次作「ゴースト」へ。無印クロボン全6巻をTVシリーズ的な物語とするなら、映画版とでも言うべきボリュームの「鋼鉄の7人」。クロスボーン・サーガを形作る重要なパーツです。

機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス

ザンスカールとの戦闘で傷ついたウッソ・エヴィン。彼が流れついた場所に待ち受けていたのは…?長谷川裕一さん描く「機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス」。「機動戦士Vガンダム」を舞台にした数少ないサイド・ストーリーの一つです。

ウッソはザンスカールの少女パイロット・カムイと共に、旧式MS・ガンプを操る「木星じいさん」ことグレイ・ストークに救われる。彼と仲間たちが暮らす超巨大コロニーは平和そのものだったが、そこにはある秘密が。

そのコロニーをコロニー・レーザーと誤認したザンスカールは、強力なニュータイプ・スケイルと、旧ジオン軍のジオングを模したMS「ジョング」を送り込む。コロニーを守るため、ウッソはグレイ・ストークと共同戦線を張る―。

…というストーリー。「ガンダム漫画」であると同時に、非常にSF心を感じる展開で、これぞ長谷川裕一!と思わずにはいられません。ところでグレイ・ストークは16歳の時から60年間、木星船に乗っている人間なのですが、変わった経歴の人物ですね?(すっとぼけ)

なお本作は「機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンテス」を併録。ジュドーとアムロを主体に、なんとガンダムVSイデオンをやっちゃいます。イロモノではあるのですが、これがどうして大迫力の一大スペクタクルに仕上がっているのが、これまた長谷川裕一先生のスゴイところ。正史として見るにはちょっとアレですが、読んでおいて損のない一品です。

機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト

クロスボーンの名を冠するガンダム・ストーリーも、Vガンダム時代に突入。「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」全12巻です。

本作は完全にアニメ「機動戦士Vガンダム」とリンク。ザンスカール帝国とリガ・ミリティアが戦う正史。その裏で躍動する、海賊たちの活躍が描かれます。

「鋼鉄の7人」から17年後の宇宙世紀0153年。サイド3のオタク少年・フォントは、ザンスカール帝国の最終兵器「エンジェル・ハイロゥ」のデータを偶然見つけてしまい、ザンスカールに命を狙われることに。

その彼を助けたのは、木星の特殊部隊と名乗る男・カーティスと少女・ベル。彼らと行動を共にすることを選んだフォントは、エンジェル・ハイロゥの機能を強化する謎のパーツ「エンジェル・コール」を巡る戦いに巻き込まれていく、というストーリー。

ザンスカールVSリガ・ミリティアの抗争の裏で暗躍する、ザンスカールの一部隊と木星の特殊部隊サーカス。それに対する宇宙海賊とリガ・ミリティアのリア・シュラク隊というのが、「ゴースト」の構図。エンジェル・ハイロゥを軸としたVガンダムのストーリーとも相まって、濃厚な展開を見せます。

本作で魅力を感じるのは、美少女AIをパートナーとするちょっとオタクなメガネ少年フォント。ガンダム・シリーズの主人公像とは大きくかけ離れた彼ですが、作中で見せる意外な成長に、ぐいぐいと引き込まれていきます。

また主人公機となる新ガンダム「ファントム」が、素晴らしくカッコいい!ミノフスキー・ドライブの実験機であり「失敗作」である、という設定を持つ木星製のMS。しかし出力全開時に全身にIフィールドの炎をまとう、鬼神のごときその姿。歴代ガンダムの中でもトップクラスのカッコよさを持つのでは(※個人的感想です)。

他にもクロスボーン・シリーズで積み上げてきたキャラクターの活躍もあり、全12巻というボリュームながら、見どころの多い本作。全編に渡ってスピーディかつ迫力ある物語で、一気読み必死。気がつくと拳を握ってフォントを応援したくなる。そんな類まれな魅力を持つガンダム漫画です。超オススメの一作。

機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST

「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」から、さらに16年後のUC0169。リガ・ミリティアVSザンスカール帝国の抗争が終結し、連邦の力も弱体化。疲弊・混沌とする宇宙世紀末期。

群雄割拠のコロニー間で特殊な運送業を営む主人公アッシュと、彼に助けられメカニックとなる少女レオを中心に、新たな世界の創造へ向けて動き出す者たちを描いたクロスボーン・サーガ最新作。既刊11巻で以下続刊。

新MSの開発能力が世界全体で弱まり、旧機体をつなぎ合わせたミキシング・ビルドのMSが活躍する時代。懐かしいシルエットを持つ機体が多数登場します。またビーム兵器の維持が困難になり、実体弾の採用とそれに耐える装甲を重視した結果、MSが再び大型化していく傾向にある、というのもユニークな設定。

その中で前作「ゴースト」に出てきた登場人物も交えながら、「争いのない世界を作りたい」という夢を持つレオと、それを支えようとするアッシュら、創造へ向かう若者たちの躍動が長谷川裕一ガンダムらしさ満開で爽やか。

しかしその前に立ち塞がるのは、何と「ゴースト」の主人公フォント。幼き頃のアッシュとも関わりのあるフォントは、ティターンズの流れにある連邦キュクロープスの一員となり、アッシュと刃を交えることに。さてアッシュは、レオは、そしてフォントは、どのような結末へ向かって進むのか?

ぶっちゃけ、「ガンダム」としては相当ぶっ飛んでいる世界観を持つ漫画。おそらく好みの分かれるところでしょう。ですが、これまでF91以降の世界を一貫して描いてきた、長谷川裕一さん「らしさ」が詰まっている作品でもあります。しっかりとラストまで見届けたいガンダム漫画です。

まとめ

以上、宇宙世紀を舞台にしたオススメのガンダム漫画まとめでした。

ガンダム漫画、今は本当にクオリティの高い作品が多いですね。気になる作品もまだまだあるので、読んだら追記していく予定です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました